蜂に刺された!指を切った!寝違えた!禿げそう、いや禿げてる!(インド的治療法)
最初にあらかじめ断っておくが、タイトルの4つが全て一気に私の身に降りかかったわけではない。
どうぞ、ご心配の無いように・・・
ただ、なぜか私は、簡単には風邪を引かないという有り難い体質を親からもらったものの、指先や足先など神経の集中しているところに『痛たたっ』っという経験をよくしている気がする・・・(要するに不注意なのかもしれない)
○蜂に刺されるの巻
2ヶ月前、ヴァルカラビーチ(Varkala)から数キロ離れたカーピルビーチ(Kappil Beach)へ泊まりに行った。
屋外のレストランで朝食を取っている時、何気なく肩に手を乗せると、
『痛っ!』
指を蜂に刺された!!(ノ_<)
肩に大きなお腹の赤い蜂が停まっていたみたい。
私もアヌーも話をやや誇張して話すタイプだが、これは本当に痛かった!
『痛いよ〜、痛いよ〜』
当時、そのホテルには従業員1人、コックさん1人、宿泊客私たち2人。
(あれっ?これもなんだか、気になる設定ではあるのだが・・)
テーブルで悶えている私を見て、アヌーが従業員に向かって走りながら尋ねる。
「トゥルシーはどこ?」。従業員が指差して、「あそこ!」と庭を指差しながら、駆けつけてくれた。
2人でトゥルシーという植物の葉っぱを摘み取って、手で葉っぱを揉みこみながら刺された指に葉っぱごと押し付けて、その液体を傷口に刷り込んでくれた。
インド人は、みんな民間療法として当たり前のように知っている。
傷口の消毒にはトゥルシー。
もちろん、この薬効はそれだけではないのだけれど、インドの家庭の庭にはかなりの確率でトゥルシーが植えてある。
インドには「家にトゥルシーがあれば、病気や不幸は、その家に入ることができない。」と言う諺があり、5000年もの長きに渡って愛用されているハーブだそうです。
この応急処置の後、すぐに痛みも腫れも引いてきた。
この後、私たちの庭にもトゥルシーの小さな苗が植えられた。
○指を切るの巻
3日前、いつもはニンジンをインドで買った削り器で削っているのだが、その日はなんとなく日本から持ってきた削り器を使ってみたくなった。
おっやっぱり、切れ味良い〜。削りがスムーズ〜♪
「痛っ!!」
切れ味が良すぎて、指も削っちゃった!(;_;)
ちっちゃい傷に見えて、意外に深め。とりあえず絆創膏をきつく巻いておこう。
その夜、アヌーが帰って来ると、絆創膏の巻かれた指と傷口を見るなり、すぐにお義母さんに電話する。
アヌー:「めぐみが指を負傷!至急、応急処置のアドバイスを求む!」
お義母さん:「(アドバイス)」
アヌー:「うん、うん、分かった。ラジャー!」
2ヶ月前に庭に植えたトゥルシーの葉っぱをもぎ取り、オーガニックのターメリックパウダーと葉から出る液体と混ぜ合わせる。そして、それを傷口に乗せ無菌ガーゼで包み込む。
これがその図。
トゥルシーとターメリックは天然の強力な抗菌剤。
アヌーは私がマキロン、マキロンと探したものの、探す途中で面倒で使わなかったことに胸をなでおろす。このような消毒剤で細胞の動きを抑制しただけで濡らしたままにするのは、細胞にとって良くないらしい。
(アヌーは細胞の研究が専門です)
治療をしてくれている間、皮膚の細胞の役割と反応、治癒に至る流れを戦争に例えて教えてくれた。
しばらくそのままで放置した後、濡らしたガーゼでトゥルシーの液体とターメリックを良く拭き取る。
その後、傷口が乾いたら、ココナッツオイルを塗って、ガーゼや絆創膏で濡れないように保護する。
このオイルは、その後傷口にばい菌が入るのを防ぐ防御膜の役割をする。
こんなにおおげさにしなくても・・・と思いつつも切れた指先のビリビリした痛みが徐々に落ち着いてくることに驚く。
あれから3日後、確かに今までは絆創膏だけの処置で指や傷口の皮膚がふにゃふにゃになって、それから治っていくという過程だけど、今回は治りが早いような。。。
ここで大活躍で噂の、英語名で聖なるバジル(Holy basil)と言われる、インドの民間療法で有名なトゥルシーの登場です。
これは、先月泊まったホテルの庭にあったトゥルシー。
○寝違えた?の巻
先月、私が日本からインドに帰ってきたら、アヌーの首がおかしくなっていた。
寝違えたのか、顕微鏡を集中して見つめすぎたか痛くて首が動かせないらしい。
(実はこの首、意外に深刻でこれからも治療が続くのだが・・・)
まずはインド的応急処置。
マッサージオイルで患部をマッサージ。その後、患部を日光にさらす。
これをサンバス(Sun Bath)と言います。インドでは太陽の光は、痛みや病気を和らげるといわれています。
この際、頭は濡れた布で覆って直射日光を防ぎます。
これがその図。
昔は、上半身オイルテカテカのおじさんが、朝早く散歩しながら日光を浴び、それから、川や水辺でオイルを流すという光景やよく見られたそう。これもインドの民間療法。
○禿げかけたら、禿げる前にの巻
アヌーは頭頂部がうっすら禿げています。でも、5年前からずっとこのまま。
あれっ?進行していない?
そして、同居している弟は、この兄の禿げ加減をかなり気にしています。僕もこんなになるんじゃ・・・・。
その2人が毎日シャワーの前に頭皮につけているのがブラフミーオイル(Brahmi oil)。インドの最高神、ブラフマンから名前をもらうほど、インドでは重要視されているハーブ。
アーユルヴェーダの薬の中でも若返りのハーブとしてとても有名です。
2人はこのオイルを毎朝、頭皮に擦り込んでシャワーを浴びる。ちなみに頭を洗う時、シャンプーはしません。時々石鹸で体と一緒に洗う時もあるけれど、基本は水で洗いながす程度。化学成分は頭皮にはつけない派。
(私はそれでもシャンプー使う派です。日本にいる時に比べて使う量を減らして、トリートメントは使わない派になりました。)
このように、インドの民間療法は今でも普通に各家庭に浸透しています。
きっと、昔の日本もこんな感じで身近な植物や、食べ物でちょっとした不調や怪我を治していたんだろうな。簡単に手に入る方が、薬になってきてしまったんだな、きっと。
私の結婚&インド行きに影響を与えてくれた大切なお友達へ
2014年8月、私の初めてのインド旅行。
その後旦那さんになるアヌーとは、その年、4月の彼のインドへの帰国の際に、別れていた。
理化学研究所での契約就労期間が終わり、再度就職先を探すことになる彼には「インドに来てくれ、僕が守ってあげるから」という言葉は重すぎた。私にとってもインドという国が遠く過ぎて、『カオス』というイメージしかなかった。。
8月の夏休みを1ヶ月後に控えた時に、アヌーがよく自分の故郷、ケララ自慢をしていたことを思い出しながら、「そうだ、ケララに行ってみよう〜」という気になった。
アヌーからは、『私の約5日間の滞在中2回くらいは一緒に食事できるかなということ』、但し何せ保守的な南インドだから、『2人きりでは会えないこと』は事前に連絡をもらっていた。そこで、ケララにある旅行会社に問い合わせ、私の滞在中のアテンドをお願いすることにした。
その時にアテンドしてくれたのが、その旅行会社で1年間そこで働くことが決定したばかりの日本人、さっちゃん。
コーチ空港に着いた日、なつっこい優しい笑顔で出迎えてもらってから、毎日観光地を巡る移動中、ずっと一緒に行動。そしておしゃべりしっぱなし。27歳の彼女とはそこで初めて会ったのに2、3日後には親友のように仲良しになっていた。そして、その明るさとユーモアあふれる話でたくさんのケララの魅力を伝えてもらった。
3日目、アヌーと3人で昼食をした時、さっちゃんが仕事で小1時間席を外した。
その間、アヌーと2人でショッピングモールでお茶をしていると通りがかりのおじさんに、いきなり怒鳴られ、いちゃもんをつけられた。
『未婚の男女が2人、こんなところで何してるんだ!お前の住所はどこだ。親、親戚に言いつけてやるぞ!』
それでようやく気付いた。アヌーが言っている”文化の違い”が大げさじゃないっていうことに・・。
4日目、移動中の車の中で、さっちゃんに聞いてみた。
「なぜ、インドで働こうと思ったの?なんでアーユルヴェーダに興味を持ったの?」
彼女がさらっと答えてた。「私、実は去年乳がんになって、手術したんですよ。」
乳がんの手術をした後、抗がん剤治療を始めたのだが、彼女自身いろいろ調べて、家族と相談して、途中でその治療を止め、他の方法で再発を防いでいこうという決断をしたという。
その時出会ったのが、アーユルヴェーダ。
「最初はインドで働くつもりはなく、数ヶ月療養目的でケララに来てみたら、心身ともに楽になって、居心地が良くって。その後、たまたまこの旅行会社を見つけ、1年契約で働かせてもらいながら、アーユルヴェーダも勉強してるんですよ〜。」
私はすぐにうまく返答する言葉が見つからなく、26歳でがん宣告を受けてから今日に至るまでの話をずっと聞いていた。その時でさえ、ちょっとだけ悲しい顔を見せるだけで、後はさらっと笑顔さえ交えながら話してくれたのを思い出す。
「日本の仕事も営業だったけど、業種は違ってもこうやって人と関わりあえることが好きですね〜。しかもインド人は笑顔の出し惜しみをしない!」
「あったら便利なものってたくさんあるけれど、なくてもいいものもたくさんあるってインドに来て気付きました〜。」
5日目、いよいよ観光地巡りの間も、会話は恋愛の話をだったり、仕事の愚痴だったり(笑)、撮影スポットもそっちのけになったり。楽しかった〜(*^_^*)
実は仕事が忙しくてインド人の友達が作れないというさっちゃんにアヌーとその友達を紹介したり。
最終日、アヌーがホテルまで来て、荷物を運ぶのを手伝いに部屋に来てくれた。部屋のドアを閉めて5分もしないうちに、ホテルの従業員がベルを鳴らす。
『クリーニングはありますか?』(今日チェックアウトなのにあるわけがない!)
その5分後、別のスタッフが、ドアを叩く。そして、開けて部屋の中を覗こうと。
つまり未婚のインド人が、女性の泊まる部屋に入ること自体が(たとえ短い時間でも)いかがわしく、許されない行為なのだ。
その部屋で、アヌーが涙を流した。
「インドがこんな国でごめん。僕がインド人でごめん」
1年後、2015年の4月、契約期間より少し早めに帰国したさっちゃん。
私が帰国してからも、しばらくメールのやり取りは続いていたけど、連絡が途絶えがちになってきた矢先の帰国報告。ちょっと体調がすぐれないらしい。。
あの夏のインド旅行の6か月後に、アヌーと結婚を決意したけれど、この決意にさっちゃんの存在が大きかった。
さっちゃんがケララで生き生きしていたから、さっちゃんが楽しそうだったから、さっちゃんのおかげてケララが好きになれた。
う〜ん、ちょっと大変そうな国だけどなんとかなるだろう。って思わせてくれた。
今日はさっちゃんの1回忌。
去年告別式に行った時、遺影を見てすぐに分かったこの写真の撮影者がアヌーってことに。私の帰国後に、アヌーの友人グループとさっちゃんのお友達でコーチの海に出かけたって。
お兄さんが教えてくれた。『妹がこれが2014年のベストショットって言ってたんです』
亡くなる1ヶ月前のFBへの最後の投稿の一部。
・・・・26歳の私にはこの宣告はマイケルジョーダンでした。
・・・
中略
・・・
幸せなことを幸せと叫ぶこと
大好きなことを大好きという事
これが私にもやっとできるようになりました。
今を大切に生きましょ〜ね〜。
今は毎日食べる梨が美味しすぎますじゅーしー♡笑 コンビニとか言ってないので美味し新商品あったら教えてください(≧∇≦)
今、私もアヌーも、さっちゃんのこと思い出してるよ。ケララは、今日も日差しが眩しいけれど、バナナとココナッツの木が風に揺れて、心地の良い音を鳴らしてくれています。
追記:(11月10日)
さっちゃんのお兄さんに連絡したら、彼女の2014年のベストショット写真を載せてもいいとご承諾をいただきました。「咲地も喜ぶと思います」と。
モルジブに行ってきた!(Maldives Trip!) 〜3泊4日、6万円以内(交通費別)で過ごす方法〜
昨年12月末にケララに来て結婚後、いろんなところへ小旅行してきましたが、今回の旅行は名目上、”新婚旅行”!
私としては、インドを巡っているだけでも新鮮な旅行なのであまり気にしていなかったけれど、ここはやっぱり海外へ行ってみよう!ということで。
行ってきました!新婚旅行定番スポット、モルジブへ。・・・いや、モルディブへ。
なぜ、モルジブだったかと言うと・・・・めっちゃ近いから!!(笑)(*^_^*)
あれ、モルジブってどこにあるんだろうという人の為に、こちら。
インドの先っぽの右(東)がスリランカ、左(西)がモルジブです!
私の暮らすトリバンドラムから直行便で約1時間。日本にいる時は、モルジブなんて高いし遠いし、と思っていたけれど、ケララに暮らす今、この機会を逃す手はないと選んでみたというわけです。
とは言うものの、やっぱりモルジブ、1島1リゾートホテルの海上コテージは、びっくりするほど高い( ̄O ̄;)。金銭感覚がケララに馴染んでしまった私、そして現在無職の私には、『オーマイガッ』と言いたくなる価格。
ところが、日本のサイトを離れ海外のサイトで調べてみると、あらあらすごいたくさんの選択肢が。(後から調べると日本人のお勧めするお手頃旅行術もありました)
だてにモルジブが1200島の島々から成り立っているわけじゃないのね。いろんなバリエーションがあります。
がしかし、嬉しいと思った選択肢の多さに、いやはや時々面倒くさくなりながら・・・。(-。-;
私達が選んだ島はMaafush島i(マーフシ)。首都Male(マーレ)から遠すぎず、3泊4日にはちょうどいい距離。ローカルの人々も暮らす居住区の島で手頃なホテルがいくつかあります。なんと言っても、モルジブのツアー価格の高さはホテルの宿泊費だけでなく、モルジブの空港に着いた後、そこからそれぞれのホテルのある島に行く交通費(小型飛行機やチャータ船)がバカにならないという理由があります。
予算を抑えて楽しみたい私達は、このMaafushi島から、日帰りでリゾートホテルのある島を訪ねよう!という計画。
これは、『モルジブに行ってみたい!でも、何十万もかけたくない。予算が限られている。』っていう人にはとてもお勧めのトラベルプランだと思います( ^ω^ )
首都Maleからローカルフェリーに乗って(2USドル)、Maafushiへ!
(ちなみにスピードボートだと20US ドル。プライベートでボートを頼むと100USドル以上かかります。)
ほとんど、現地の人。その中に、ホテル等で働くインド人やスリランカ人、バングラディシュ人がいます。(見分けはつきません)
ちなみに、モルジブの国教はイスラム教。その為、ほとんどの女性が被り物をしています。
Maafushi島に到着。
ホテルはこんな感じです。これで1泊70US ドル位。(7000円ちょっと)
フェリー乗り場から徒歩1分。目の前だった。
お部屋はこんな感じ。うん、悪くない・・と思う。
島を歩くと・・・
その日は島を歩きながら、現地の旅行会社を訪ね、翌日の日帰りツアーを申し込みました。
私達は、Biyadhoo島のBiyadhoo island resort(ビヤドゥ アイランド リゾート)に決定。
8:00~17:00、島内で遊べて、ホテルのビュッフェランチ付きで1人78USドル、ランチなしで1人55USドル 。シュノーケリングのマスクとフィンも無料で貸し出し♪
このアクティビティの申し込みは個別だったので、出発時間は私達の自由。
翌日、アヌーが朝早く起きれないから(。-_-。)、朝10時にこのボートでビヤドゥ島へ!
ボートのスピードにビビり、座席に座ってられず、足元に座り込むアヌー。
良かったね、近場の島を選んで。約10分で島に到着〜。
やっぱり、モルジブの魅力は、この海の色と白い砂浜ですね。
時々、短時間の雨に見舞われたものの、基本的にこの日は晴天!
3日目はあいにくの雨。
晴れ間を見つけて、マーフシ島のビーチで泳いだり、島内を散策したり。
本当だったら、もう一度、シュノーケリング半日ツアーや現地のアクティビティを申し込みたかったけれど、雨はやんでも風が強くて断念。T^T
この天気でもシュノーケリングツアーに行く旅行者はたくさんいましたが、何せ旦那、アヌーがかなりの心配性。許可してくれるはずがない・・・。
ビーチで泳ぐ時も、私が溺れた時を想定してどうやって私を助けるかを練習したくらいだし(笑)
水深1メートルもない浅瀬で、気を失ってる役をする私と私を抱え背泳ぎやらで救助を試みるアヌー(-.-;)
まぁいっさ。
ホテルのマネージャーは、なんとアヌーと同じケララ出身のインド人!
一気に意気投合して、何度も抱き合う。
そして、チェックアウト時間を12時から17時までサービスしてくれた。(これはありがたい)
さらに、この彼に紹介されていったレストランのオーナーもタミル州出身のインド人。
ランチの後のデザートをサービスしてくれた。(優しいなぁ〜)
このレストランの主人は、20年以上マーフシ島でこのレストランを経営し、インドに暮らす娘2人を立派に育て上げた。一人は医者で一人はエンジニア。家族と離れて暮らしてお金を送り続けていたそう。
私達の止まったホテルは、ホテル所有者がモルジブ人。マネージャーがインド人、会計担当がスリランカ人、ホテルスタッフがバングラデシュ人。これが、モルジブのホテルの典型的なスタイルのように思えます。
(もちろん、もっとランクの高いホテルは、世界各地からスタッフを雇ってると思いますが・・)
食事について:
このホテルのレストランでは夕食を二人で約3000円位で食べられます。
現地のローカルレストランなら、その半分でもいけました。(ベジタリアンなので比較的安い)
島内のスーパーに行って、フルーツを買ってビーチで食べても美味しかったし。
その日の夕方、今回は20 USドルでスピードボートに乗って、直接空港まで。
お疲れ様でした〜。
今回のこの旅行、なんと私達5万円位しか払ってない!!
交通費は約5万円だったから、トータルで10万円というところでしょうか。
天気が良くて3日目のアクティビティを入れたとしても、約6万円。
モルジブに行くには数十万円かかると思って旅行の選択肢から外している方、海上コテージやエステ、贅沢なコース料理はなくてもいいのなら、こんな楽しみ方がありますよ〜。
日本帰国&インド帰国
ケララに来て9ヶ月ぶりに日本に一時帰国してきました。当初10日だった予定を2週間に伸ばしたものの、結局ドタバタとあっという間の日本滞在になってしまいました。
久しぶりの両親は、なんとなく私がいた頃よりも仲良く協力し合っているように見えて、特に父が柔らかく温和になっていて、これぞ熟年夫婦としみじみと心に想うことがありました。
そして、インドから持参した重量3キロはあるんじゃないかという私達の結婚式のアルバムを見せると母や祖母がその写真の大きさやクオリティの高さに驚き、嬉しそうに何度も見返している様子を見ると、改めて『あ〜結婚して良かった』と感じた次第です。
母には『もはや頭がついてりゃ誰でもいいから結婚して』と言われてたなぁ。
何とか、私の顔の半分しかないサイズの顔が体についている男子と結婚できた(笑)
・・・相手が外国人はちょっと想定外だったかもしれないけれど。
インドの同じ世代のおじさんおばさんからすると、うちの両親は異常にアクティブで、自転車をこぎ回し買い物に行くわ、ウォーキングはするわ、さらにゴルフとテニス。
しばらくインドの、のんびりしたライフスタイルを見慣れた私には、両親のそして、日本のおじさんおばさんの体力に驚いてしまったり。
日本にいた時には当たり前だったことが、今回の2週間でこの不自由のないシステムや慣習がとっても貴重だったことに気づかされ、新鮮でした。
その分、人と人が出来るだけ不快にならないように作られたシステムや暗黙のルールのおかげで、ちょっとしたことでイラッとした表情を見せる日本人の姿にも気づいてしまったりもしました。
「まっいっか〜」の許容範囲がどんどん狭くなっているのは、ちょっと悲しく、私の「まっいっか〜」の幅がおそらくどんどん広がっていることも、日本女性としてそれでいいのかどうかも、ちょっと不安でもあったりしたのです。
そもそもただでさえ、適当でだらしない性格だったので、最低限の身だしなみだけはキープしなくては。
これを書きながら、足の爪のマニキュアが剥げているのに気付き、「まっいっか〜」と思いたくなる私を必死に制しています。
日本の気遣い&清潔さでやっぱりすごいと思うことはいくつもあったけど、
空港の荷物受け渡し場のスーツケースの並べ方や、電車のホームでの並び方とか、トイレのキレイさは、絶対にいつかインドで参考にして欲しいなぁ。レベルが高すぎるかなぁ´д` ;
これだったら、絶対に並びたくなるはず!
この気遣いには気づくはずがない!( ; _ ; )/~~~
これはもう住めるレベル!
さて、インドに行く前から気になっていた年金についても確認しに行ったら、現状の法律では、私が65歳になった時点で海外に暮らしていたとしても、年金を海外送金をしてくれるとのこと。日本に口座があればそこにも振り込み可能。
海外送金の場合、送金振り込み費用は年金機構の負担だけれども、現地通貨での受け取り等でその際にかかる手数料は受け取り側にかかってくるので、その手数料を考えたら、日本の口座に振り込んでもらう方がお得だそうです。
日本にいて仕事をしていたら「年金なんて大した額じゃない」と言ってしまいかねないのけれど、インドの生活で考えたら、大事な大事な価値ある金額。
インドでは、政府系の仕事、いわゆる公務員しか年金システムがなく、それ以外の仕事に従事している人はを受け取れないみたいなのです。もちろん、国の健康保険制度もないし。。。
法の下に人が正しく平等に扱われるべきっていう考え方が当たり前だった私には、すぐにこの不条理が蔓延している社会はしばらく馴染めそうになく、その被害に遭わないようにする為に、何よりも自分の安全と健康は自分で守ることが最低限なのだと、分かってきました。
日本滞在中は、大切な友人や会社の元同僚、そして何より家族の愛情を存分に受け、たくさんのエネルギーをチャージして、インドに出発!
本当に応援してくれているみんなに感謝。
そしてトリバンドラム空港に到着!空港の出口を出ると、迎えのインド人の人だかり(; ̄ェ ̄)人・人・人。
確かアヌーが半休を取って迎えに来てくれているはず・・・。
人ごみの後ろから、花束を持ったアヌーがやってきた。
「朝早く起きて、君の喜ぶ顔を想像しながら、野花を摘んで花束を作ったんだ。でも、着いたら花が取れてグチャグチャになっちゃった。本当は、出口でひざまづいて待ち伏せしようと思ったけど、人が多すぎて出来なかったよ」
お顔の小さな旦那さんは、こういう素敵なことができる人。
日本もいいけど、インドもいいなぁと思えるのは、彼がこうやって毎日サポートしてくれるから。
それにしても、日差しが暑い・・・
ハッピーオーナム!!(Happy Onam!!)
9月14日はケララ州最大のお祭り、Onam(オーナム)でした。
オーナム祭とは、1000年以上の歴史のあるお祭りで、インド神話上における王様でアスラ王(阿修羅王)のマハーバリを称え、マハーバリ王が地下世界から地上世界(ケララ)に戻ってくることを祈願するお祭りです。また、収穫祭(Harvest Festival)の意味もあるそうです。
この週は会社も学校もお休みになり、実家に戻って家族や親戚と過ごします。日本のお正月、お盆みたいなものですね。
また、この時期にはマハーベリ王を迎えるため、プーカラム(Pookalam)と呼ばれる円形のフラワーカーペットが会社や街、家の玄関前などいろいろな所に作られます。
こんな感じ。
本当は、旦那さんの実家でも花びらをたくさん買って飾らないといけないんだけど、今回は私達の時間がなくって、庭に咲いてる花でそれらしくやってみました。
しょぼっい(⌒-⌒; ) ・・・王様来てくれるかな。
また、オーナムを迎える最初の週(今回は9月3、4日)は、アッタチャマヤムと言われるパレードが行われたり、巨大なボートレースが行われたりします。
アッタチャマヤムは前回のブログで先に写真だけ紹介しましたね。
こんな感じ。
マハーベリ王様が歩いてきたり、
神様も登場。
ボートレースは、同日だったから見に行けなかったのですが、こんな感じ。
そして、各お店でバーゲンセールが行われ、新しい服や新しい家具を新調したりして、町中が大賑わい。連日、デパートは大混雑、そして交通渋滞(~_~;)
各家庭ではオーナムサディヤ(Onam Sadhya)と呼ばれるたくさんの種類のカレーを作ります。これもお正月のお節料理みたいなものです。
お義母さんも14日の朝は、朝早くからカレー作り。私は野菜切り担当(笑)
今回、なんと10種類も作りました!
アーユルヴェーダ的には6種類の味覚が全て揃っているのが望ましいと言われます。
簡単に紹介すると、ジンジャーカレー、玉ねぎカレー、アビヤル、サンバル、バナナの花カレー、豆カレー、ゴーヤーカレー、かぼちゃカレー、ピクルス、バターミルク、デザートのパヤサム。
ご先祖様にも、サディアを捧げます。
最後にオーナムの由来です。長くなるのでおヒマな人は読んで下さい。
その昔、アスラ王(阿修羅王)、マハーバリが治世した時代はケララの歴史の中で、もっとも栄え、平和で、公平で、誰もが幸せな時代でした。やがて、天界、空界、地上界を掌握することになっても、すべての世界は富に溢れ、喜びに満ちていました。その為、この寛容で聡明なマハーバリ王は誰からも尊敬され、愛される王様になります。
このマハーバリ王の名声と人気に、神様達は脅威を感じそして嫉妬します。神々の母は、祈りを捧げそれを聞き届けたヴィシュヌ神( Vishnu神)は、ヴァーマナ(Vamana)と呼ばれるバラモンの貧しい少年の姿に変身し、マハーバリ王を讃える祭へ出かけます。マハーベリ王は心が広く、慈悲深く、願いを求めに来た人には必ず答えてくれると言われているので、それを試すために。
祭では王が人々に施しを与えていて、自分の前に現れたヴァーマナに望むものを尋ねます。少年ヴァーマナに化けたヴィシヌ神は、私は貧しいので自分の3歩分の土地が欲しいとお願いします。寛容なマハーベリ王はその程度ならと快く承諾します。
この時、彼の師である聖仙ウシャナーは、彼が人間ではないことを見抜き、施しを止めるように警告するのですが、マハーベリ王は「例え敵であったとしても、一度交わした約束を反故にする事ほど罪深い事はない」と言って取り合わなかったのです。
そして、約束を交わしてヴァーマナが足を踏み出すと同時に、その身体は巨大化し、一歩目で二歩目で天界と空界の全てを跨ぎました。巨大化したヴァーマナはマハーベリ王に尋ねます。「三歩目の場所はどこにある?」
もはや三歩目の場所をなくしたヴァーマナの前に、約束を守る為マハーベリ王は「三歩目の領地」として自身の頭を差し出します。
そして、彼は地下世界へ押し込まれるのですが、自信を差し出しても、なお約束を果たそうとする姿勢に、ヴァーマナに変身していたヴィシュヌ神は感服し、彼の願いを聞き入れることにします。
マハーベリ王は、1年に一回地上世界の人々が今と変わらず幸せに、富に恵まれて生活をしているか見に訪れたいと願い、許されます。
こうして、オーナムはこのマハーバリ王を迎え入れる為、そしてこの時の王自らの犠牲に対する感謝を込め、ケララ各地で色々な行事が行われているのです。
新しい服や家具を新調したりするのも、たくさんの料理を用意するのも、マハーバリ王に私達は今も裕福に暮らしていますよと言う気持ちを表す為を言われています。
ケララ最大のお祭り、オーナム(Onam) 第一弾!・・・その前に。
8月末〜9月はケララ州で最大のお祭り、オーナム(Onam)があります。今年は9月14日を挟む1週間!(ケララの暦に従うので、毎年日にちが異なるのです)
9月1週目の週末はそのオーナムの始まりとなるパレードがあるというので、旦那、アヌーの実家、コーチへ帰ってきました。
オーナムの週は会社や学校もお休みになる為に、家族が集まるのが慣習になっているので、来週またコーチへ行くのですが、お義母さんが今回は、私にとっては初めてのオーナムだから、ぜひ見においでとのお誘い。
私も9月からなんだか街全体が浮き足立った感じをもっと知りたい♪
というわけで、実家に到着。
ノンベジタリアンのお義父さんは、私が来るといっつもフィッシュカレーを用意してくれる。
私を喜ばせたいというのと、実は自分も食べたいのだ。
たくさんの種類のおかず、カレー。インド人は、お昼ご飯を一番重要視します。だから、盛りだくさん。
実家ではバナナの葉っぱの代わりに、庭に生えているイチジクの葉っぱをお皿代わりに。
フィッシュカレーは2種類。
話は、急に変わるけれど、インド人は電話好き、電話じゃなくてもよくしゃべる。そして、親子のコミュニケーションも濃い。アヌーも弟も1日一回は、お母さんと電話で話している。
今回も家に着いてからしゃべる、しゃべる、しゃべる。6ヶ月経っても、未だ現地語マラヤラム語を99%理解できていない私は、完全スルー&時々笑顔チラ見せ。
でも、時々知りたい。
『一体、何を話してるの?今の話題は何?』
実は、これが意外に結構、「渡る世間は鬼ばかり」、「連続テレビ小説」並みにドラマだったりする。。。。Σ(゚д゚lll)
その1『実家のメイドさんの話』
実家で雇っているメイドさんは、とにかくいつも明るくて笑顔でチャーミング。
彼女は北インドの出身でケララ人の旦那さんと恋愛結婚の末、故郷を離れケララへやってきた。(これは結構一大事)
先月、その旦那が既婚女性(子供2人も連れて)と一緒に失踪した。
ダブル不倫の駆け落ちというのか。。。。ここまでは私も聞いていた。
今回はその後日談。
その旦那が帰ってきた!その相手の女性も、子供と一緒に元の家に帰ったというのだ!
なんでも、お義母さんが大きな役を果たしたらしく、一緒に失踪した女性の旦那と電話で話し合って、『奥さんが帰ってきても責めないように。黙って受け入れるように。』と諭し、メイドさんの旦那の行方を捜して連絡を取り、そして自分の家に帰るように説得したらしい。そもそも、このどーしようもない男に、相手の女性と子供2人を養うあてもなかったようなのだが・・・。
うわわわ。
インドでこんな事件が起こるんだ(*_*)・・・。親戚、近所など世間体を特に気にするインドではかなりのこと。
しかも、このメイドさんの旦那の父親も、その昔奥さんとは別の女性と駆け落ちしたというのだ。そしてそれを苦にした母親は、この無責任男が子供の時、自殺未遂をしたとか、自殺をしたとか・・・。
うわわわ。
その話を聞いた後、そっとメイドさんのそばに寄ってみた。ちょっとだけ寂しそうだったけど、いつもの様に笑顔で料理を作っていた。
その2『アヌーの猫好きの友達の話』
アヌーの高校生時のお友達でアヌーのお母さんも仲良しの姉妹がいる。
この姉妹には、私達の婚姻証明書を作成する時に証人になってもらったので、私もよく知っている。
なんでもお義母さん曰く、この姉の方がこのところずっと体調を壊しているそう。
なんとこの姉妹、無類の猫好き。家の中で18匹の猫と一緒に暮らしている。
どうやら、猫しかかからない?、猫特有の?(この辺り不明)病気にかかっているらしい。
心配したお義母さんは、何度も猫と離れて暮らすようにと姉妹を説得しているのだけれど、一向に応じない。だから、アヌーからも説得してくれないかという話。
早速、アヌーが姉の方に電話をかける。
ところが、このお姉さん、職業が弁護士。アヌーの1言に100倍くらいの量の言葉を恐ろしい速さで返してくる!!さすが!
アヌーが負けまいと、「猫と離れて暮らせ〜!体を心配してるんだぞ〜!」と叫ぶ。
すると、電話越しの私にも、完全に聞こえるくらいのボリュームと速さで、反論。。・゜・(ノД`)・゜・。
・・・・圧倒的に歯が立たない。
アヌーが子供の頃、学校からの帰り道にいろんな迷い動物を家に連れて帰っては、家で飼っていたという。犬、猫、うさぎ、鳩、ヤギ、亀、魚・・・(本人は迷い子だったと主張)。そんな動物好きの彼も、18匹の猫と家で寝食をともにするのは大反対。
アヌー:「だから、処分とは言わない。せめて別の部屋で、庭で・・・・」
友人(姉):「い〜や〜だ〜!!」
完敗だった。
その3『ニセモノ結婚情報サイトの話』
以前の日記にも書いたと思うが、インドでは親同士が相手を探す見合い結婚が慣習。今では、インターネットのサイトで情報を取り、自分の子供に合う相手を探すのが主流。
まずは、サイトから写真や簡単な情報をチェック、より詳しい情報を知りたくなった段階で、サイトに登録料を払って会員になるというシステム。
一度登録料を払えば、何人でも情報を調べられるのでこの会員登録料が結構高い。
新聞の募集欄や地域の雑誌に比べて圧倒的に簡単にたくさん情報が調べられるので、大きなマーケットがここにある。
お義母さん:「あなたの写真と情報がインチキ結婚情報サイトの表紙(1番最初の欄?)になってるらしいわよ。」
アヌー:「え?」
お義母さん:「ケララと、ロンドンからもあなたの息子に興味があるって電話がかかってきたの。だから、私の息子は6ヶ月前に結婚が済みました。って返事したの。それは、ニセモノ結婚サイトかもしれませんよ〜。って忠告もしておいたわ。(笑)」
アヌー:「なんだよ、それ〜。(笑)」
私:「!!(個人情報はどうなってるの!?)」
「アヌーの写真と、JAPAN、 東京というキーワードで、相手が食いつくらしいのよ〜。」って笑ってるけど、お義母さん!
それは笑い事ですか?
それって、そのサイトに申し立てをしたり、どこかに通報とかしなくていいの?
お義母さん、アヌー:「そうは言ってもインドだからね〜。何にもしてくれないよ。ほっておこう」
インドでは個人情報保護という考えは、まだないらしい。
以上、インド人の会話の一部でした。
こんな感じで、たまにインド人の会話の内容を伺うと、結構なスケール感のある話や、おいおいと突っ込みたくなるネタが繰り広げられる。
オーナムの話は、次回にします。
でも写真だけ一部・・・
タイガーダンス(プリカリ)メンバー。
お腹が出ていないとできない役回り。
ちょっと、意味不明。
見て分かると思いますが、男性です。
なんか安っぽいけど、その花とか・・・。
考え事をしている神様。