Happy Vishu!(ヒンズー教の新年のお祝い)〜次男の結婚相手探しはまだまだ続くよの巻〜
先週、1月14日はケララ州の祝日でした。日の出と日の入りが1日のちょうど半分になる日がVishu(ビシュー)、ヒンズー教の新年に当たるそうです。
『新年おめでとう』のお祝いの日。
私たち夫婦も、弟も、そしてBangaloreにいる次男もCochinの実家に帰るということで久しぶりに家族全員が集まりました。
はっきり言って、実家に着くまで夫からは”祝日だから里帰り”としか聞かされていなく、お正月のお祭りというより、むしろもっぱら”次男の次の候補を探す&会う”ことが重要事項と思ってましたσ(^_^;)
さて、Vishuの前日13日に家に着くと、次男は既に到着していて、結婚式以来の久しぶりの再会!
そしてすでに、両親の説得は始まっていた・・・(苦笑)。(なんとしても本人のやる気を出さないと!)
パソコンと携帯数台で、候補の女の子を見比べながら、次男にその中から選ぶように促していく。今回は、お母さんの用意周到な計画により、”次男の親友”も家に招かれていた。彼からも説得してもらえるようにと、全方位から責めるつもりらしい。
家族会議の図。といっても、みんなでワイワイ楽しそう(笑)
〜翌日〜
14日の朝、6時半。お母さんに起こされたかと思うと、いきなり夫が私に目隠しをする!!(なんだ?なんだ?)
私:「顔洗いたい」
夫:「ダメ!」
私:「何事?」
夫:「いいから黙って歩いて」
私:「この寝起き直後の顔を家族とは言っても人前にさらすのはちょっと・・・」
夫:「シー!!」
全く、わけのわからないまま1階へ、目隠しされたまま恐る恐る降りて行った。
夫:「はい、いいよ〜」
目隠しが解かれた私の目に飛び込んだものは・・・・↓ コレ。
「うわ〜💕」*・゜゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)'・
Vishuの日の朝は、”日の出と共に目を覚まして1番最初に目にするものは綺麗なもの、美しいものでないといけない”という教えがあって、こうして神様の置物や絵、そしてお供え物とオイルランプでいわゆるインドの”神棚”を、飾るそうです。
これをKani(カニ)と言います。
いや〜実に感動的に綺麗でした。
お供え物は、果物と野菜と黄色いお花(Konna)。
このKonna、ちょうどこのVishuの時に花を咲かせるそうです。日本が桜でピンクになっているように、ケララではこの木にたくさんの黄色い花が咲きます。
それからお母さんにケララの衣装、セットムンドゥを着せてもらい、いざお寺へ。(・・・徒歩10分です)
この日は、インドの神様の中でもクリシュナを祝う日なので、お寺の中央にはクリシュナの像が立っています。裸足でお寺の中へ入って、お祈りをして、おでこにパウダーで印をつけてもらえば終了〜。
*クリシュナ
今度は、まだ訪れていない親戚の家へご近所周り。
もう既に20件以上の家を訪れたと思うけど、一体どれだけの親戚がこの近所に住んでいるのやら・・・( ̄O ̄;)
夫:「今日は5件位にしようか?おじいちゃんのいとこの家とおじさんのいとこの奥さんの家と・・・」
私:「・・・・・だいぶ離れてるねσ(^_^;)。」
最近、気づいたのはインド人はみんなちょっと遠い親戚はみんなCousin(カズン)と呼ぶ。本当の意味での”いとこ”かは、もう全然分からない。
血のつながりの濃さはともかく、私は近所巡りは案外楽しい。いろんな生活スタイルが見えるから。
そしてこの日はもっと嬉しいことがあった!
なんと、お年玉がもらえるのだ!
Vishuでは目上の人が目下の人にお金をあげる慣習があり、日本みたいに子供に限ったことではなく、誰でも。
まさか、この歳になってお年玉がもらえるとは・・・(笑)
家を訪れるごとにそこに長老がいれば、ポケットマネーをひょいと頂ける。なんて、ありがたい日なんだろう♪♪
もちろん、私達も親戚の子供達にお金をあげますよ。
訪ねた先のそのうちの一件では、80代のおじいちゃんがいて、夫が子供の頃たくさん面倒を見てくれた人だそうだ。私達を見るなり、「死ぬ前に、お前の嫁を見たかった。見れて良かった。」と涙を流してくれた。
そして、私の手を握って「ありがとう」と言ってくれた。
私の全く知らないところで、こうして私の存在を楽しみにしてくれて、会いたがってくれている人がいた。。。
帰り道、人のつながりや縁の大切さをしみじみ感じると同時に、2年前に亡くなった私の祖父には彼の紹介と結婚の報告が間に合わなかったことを申し訳ないと思わずにはいられなかった。きっとずっと気にかけてくれていたよね。
夫も祖父に会いたがっていた。
私の話だけで、何年も前から夫は祖父の大ファンだったから・・・。
家に帰ると、アンマが動き回って食事の準備をしていた。いわゆるお汁粉にあたる、Payasam(パイサム)を数十名分作っている。鍋がデカっΣ(゚д゚lll)。これを挨拶に来たお客様やご近所に差し上げる。
私も既に親戚巡り中、5件の家でこのパイサムを頂いていたから、”No more パイサム状態”。
ここまでくるとお年玉といいお汁粉といい、お寺参りといい、日本の慣習との共通点ばかりに思えてくる。
さて、アンマの計画通り、次男の親友と彼の奥さんを招いての食事会の始まり♪
(お皿はバナナの葉っぱでなく、庭に咲いているイチジクの葉っぱです。)
現地語がさっぱり分からない私だけれど、このお友達夫婦のおかげで会話の話題に事欠かず、しかも次男を不愉快にさせることなく、優しく楽しく結婚の話を盛り込むことができているのは分かった。(アンマ、いいぞ。グッジョブ)
私もたまには会話に入るけど、会話に入りたいというより、まだまだ本気で乗り気でない次男に何かいい影響を与えたい。そして、本心も聞いてみたい。
(夫とイチャイチャしてみるか。・・いやっ、ダメだ。)
(『彼女はいるのか?』って聞いてみようか?・・・いたとしても答えないなー。)
一人で頭を巡らせている間、夫も会話の中で「お父さんとお母さんのやり方が嫌だったら、自分で見つけてもいいんだよ」といろいろ、提案をしていたらしい・・・
(夫よ、グッジョブ)
楽しい会食のせいか、親友夫婦のおかげか、私達の仲睦まじいやり取りの影響か(?)、次男が明日、候補の一人に会うことに了承をした!
どうやら、相手の実家を訪れるみたい。頑張れ〜!
Vishuの夜、例年は夜空にいくつもの花火が見られるということなのだが、その数日前に起こったコーラムのお寺の花火の事故の影響で、どのお寺も自粛とのこと。
『こんなに静かなVishuは初めてだよ』
翌朝の早朝、私達は次男の寝顔に”頑張れ”とささやいて、トリバントラムに帰ったのでした。
その日はお父さんとお母さんと次男、三男でその女性の実家に向かう予定。
その日の夜。
夫が帰宅すると、
「今日の女性は、本人もアーチャンもアンマもあんまりハッピーじゃなかったって」
実際話してみると、掲載されているプロフィールとの違いが見えたというか分かったというか、つまり誇張されて書かれていたんでしょう。
親戚一同に年齢を詐称している私はどうなるんだろう・・と一瞬頭をよぎったが、私は結婚まで持ち込めたからまぁいいか、ということで。
お父さんもお母さんも残念がっているかと思っていたら、その2日後お父さんから電話。
「今度見つけた子は、かなり良さそうだぞ!ただ問題が1つ。次男より背が高いんだ。。」
ふと、夫を見るとパソコンで”トムクルーズ”と打ち込んでいる。
「トムクルーズは結婚した相手、全部女性の方が背が高いから気にするなって次男に伝えて。今からこの写真送るから!」
(トムクルーズで励まされるかね・・)
家族総出での次男の花嫁探しは、まだまだ続きます。