南インド、ケララでかなりveggyなhealthy life

インド人に嫁いだ日本人から、読んだ方が「私もインドに行ってみたい!」って気分になるような情報を発信してきます。

蜂に刺された!指を切った!寝違えた!禿げそう、いや禿げてる!(インド的治療法)

最初にあらかじめ断っておくが、タイトルの4つが全て一気に私の身に降りかかったわけではない。

どうぞ、ご心配の無いように・・・

ただ、なぜか私は、簡単には風邪を引かないという有り難い体質を親からもらったものの、指先や足先など神経の集中しているところに『痛たたっ』っという経験をよくしている気がする・・・(要するに不注意なのかもしれない)

 

蜂に刺されるの巻

2ヶ月前、ヴァルカラビーチ(Varkala)から数キロ離れたカーピルビーチ(Kappil Beach)へ泊まりに行った。

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屋外のレストランで朝食を取っている時、何気なく肩に手を乗せると、

『痛っ!』

指を蜂に刺された!!(ノ_<)

肩に大きなお腹の赤い蜂が停まっていたみたい。

私もアヌーも話をやや誇張して話すタイプだが、これは本当に痛かった!

『痛いよ〜、痛いよ〜』

 

当時、そのホテルには従業員1人、コックさん1人、宿泊客私たち2人。

(あれっ?これもなんだか、気になる設定ではあるのだが・・)

テーブルで悶えている私を見て、アヌーが従業員に向かって走りながら尋ねる。

「トゥルシーはどこ?」。従業員が指差して、「あそこ!」と庭を指差しながら、駆けつけてくれた。

2人でトゥルシーという植物の葉っぱを摘み取って、手で葉っぱを揉みこみながら刺された指に葉っぱごと押し付けて、その液体を傷口に刷り込んでくれた。

インド人は、みんな民間療法として当たり前のように知っている。

 

傷口の消毒にはトゥルシー。

もちろん、この薬効はそれだけではないのだけれど、インドの家庭の庭にはかなりの確率でトゥルシーが植えてある。

 

インドには「家にトゥルシーがあれば、病気や不幸は、その家に入ることができない。」と言う諺があり、5000年もの長きに渡って愛用されているハーブだそうです。

 

 

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この応急処置の後、すぐに痛みも腫れも引いてきた。

 

この後、私たちの庭にもトゥルシーの小さな苗が植えられた。

 

○指を切るの巻

3日前、いつもはニンジンをインドで買った削り器で削っているのだが、その日はなんとなく日本から持ってきた削り器を使ってみたくなった。

おっやっぱり、切れ味良い〜。削りがスムーズ〜♪

「痛っ!!」

切れ味が良すぎて、指も削っちゃった!(;_;)

 

ちっちゃい傷に見えて、意外に深め。とりあえず絆創膏をきつく巻いておこう。

その夜、アヌーが帰って来ると、絆創膏の巻かれた指と傷口を見るなり、すぐにお義母さんに電話する。

アヌー:「めぐみが指を負傷!至急、応急処置のアドバイスを求む!」

お義母さん:「(アドバイス)」

アヌー:「うん、うん、分かった。ラジャー!」

 

2ヶ月前に庭に植えたトゥルシーの葉っぱをもぎ取り、オーガニックのターメリックパウダーと葉から出る液体と混ぜ合わせる。そして、それを傷口に乗せ無菌ガーゼで包み込む。

 

これがその図。

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トゥルシーとターメリックは天然の強力な抗菌剤。

 

アヌーは私がマキロン、マキロンと探したものの、探す途中で面倒で使わなかったことに胸をなでおろす。このような消毒剤で細胞の動きを抑制しただけで濡らしたままにするのは、細胞にとって良くないらしい。

(アヌーは細胞の研究が専門です)

治療をしてくれている間、皮膚の細胞の役割と反応、治癒に至る流れを戦争に例えて教えてくれた。

 

しばらくそのままで放置した後、濡らしたガーゼでトゥルシーの液体とターメリックを良く拭き取る。

その後、傷口が乾いたら、ココナッツオイルを塗って、ガーゼや絆創膏で濡れないように保護する。

このオイルは、その後傷口にばい菌が入るのを防ぐ防御膜の役割をする。

 

こんなにおおげさにしなくても・・・と思いつつも切れた指先のビリビリした痛みが徐々に落ち着いてくることに驚く。

 

あれから3日後、確かに今までは絆創膏だけの処置で指や傷口の皮膚がふにゃふにゃになって、それから治っていくという過程だけど、今回は治りが早いような。。。

 

ここで大活躍で噂の、英語名で聖なるバジル(Holy basil)と言われる、インドの民間療法で有名なトゥルシーの登場です。

 

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これは、先月泊まったホテルの庭にあったトゥルシー。

 

 

○寝違えた?の巻

先月、私が日本からインドに帰ってきたら、アヌーの首がおかしくなっていた。

寝違えたのか、顕微鏡を集中して見つめすぎたか痛くて首が動かせないらしい。

(実はこの首、意外に深刻でこれからも治療が続くのだが・・・)

まずはインド的応急処置。

 

マッサージオイルで患部をマッサージ。その後、患部を日光にさらす。

これをサンバス(Sun Bath)と言います。インドでは太陽の光は、痛みや病気を和らげるといわれています。

この際、頭は濡れた布で覆って直射日光を防ぎます。

 

これがその図。

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昔は、上半身オイルテカテカのおじさんが、朝早く散歩しながら日光を浴び、それから、川や水辺でオイルを流すという光景やよく見られたそう。これもインドの民間療法。

 

○禿げかけたら、禿げる前にの巻

アヌーは頭頂部がうっすら禿げています。でも、5年前からずっとこのまま。

あれっ?進行していない?

そして、同居している弟は、この兄の禿げ加減をかなり気にしています。僕もこんなになるんじゃ・・・・。

その2人が毎日シャワーの前に頭皮につけているのがブラフミーオイル(Brahmi oil)。インドの最高神、ブラフマンから名前をもらうほど、インドでは重要視されているハーブ。

アーユルヴェーダの薬の中でも若返りのハーブとしてとても有名です。

 

2人はこのオイルを毎朝、頭皮に擦り込んでシャワーを浴びる。ちなみに頭を洗う時、シャンプーはしません。時々石鹸で体と一緒に洗う時もあるけれど、基本は水で洗いながす程度。化学成分は頭皮にはつけない派。

(私はそれでもシャンプー使う派です。日本にいる時に比べて使う量を減らして、トリートメントは使わない派になりました。)

 

このように、インドの民間療法は今でも普通に各家庭に浸透しています。

 

きっと、昔の日本もこんな感じで身近な植物や、食べ物でちょっとした不調や怪我を治していたんだろうな。簡単に手に入る方が、薬になってきてしまったんだな、きっと。