トランプショック!&モディショック!&・・・
11月8日の昨夜、旦那、アヌーが家に帰ってくるなりこう言った。
アヌー:「今夜、12時から1000ルピー紙幣(1600円相当)と500ルピー(800円相当)が使えなくなるよ。」
私:「(笑)!!ウケる〜。はいはい、さっさと夜ご飯食べようε-(´∀`; )。」
と、全く取り合わない私。
・・・・・・・・・!
まさか、本当だなんて(; ̄O ̄)
だって、明日から手持ちの紙幣が使えないって、考え、考えられ、考えられる?
アヌーが、動画でモディ首相の臨時発表を見せてくれた。
『あと4時間、今夜12時をもって高額紙幣、1000ルピー、500ルピーは廃止します!』
(高額って言っても800円相当・・・)
『この国のブラックマネー(偽造紙幣)を一掃する為です。みなさん、耐えましょう。パニックにならないように!』
(このニュースを知った時点で、既に夜の11時だし。。。パニックになる時間すら与えてくれない-_-b)
いやいやいや、モディさん、おかしいでしょう。
アヌー曰く、明日(つまり今日)明後日は、この対応で銀行は閉まるはずだよと。
そして、近場のATMには、既にお金が残ってないよと。
いやいやいや、そんなむちゃくちゃな。
確かに、事前にこの話を予告しておくと、インドで流通する偽造紙幣や、他の悪い企みをしている人達は対応策を考えて、逃れようとするだろう。だから、この12億人の国民ををあっと驚かせるくらいのインパクトが必要だというのだけれど・・・
9日の今朝、英語教室に行くと、生徒も先生も「昨日のモディ首相の発表見た〜?」
「うちのお母さん、慌てて銀行に言ったよ。」「私の旦那は、最初信じてくれなかったわよ〜。」と話題は持ちきりだけれど、みんな笑顔・笑顔。冗談交じりに話している。
は〜、そうなのか、こんなことインドでは慣れっこなのか?
怒ることでも、混乱することでもないのか。(実際は、町のATMや銀行は長蛇の列でしたが。)
今回のことで、インド人を見直すポイントがアップ。臨機応変な対応力というか、おおらかというか。
実際、人々は困りながらもこのモディ首相のパフォーマンスを肯定的にとらえる人も少なくない。ブラックマネーの不正を止めることにどのくらい効果があるかは分からないが、その姿勢は評価したいというのだ。政治や国に不信感を持つ国民に向けたメッセージは伝わっているように垣間見える。
帰り道、それでもまだ半信半疑の私は、スーパーに寄ってみる。というか、食材を買う必要がある。『今のうちに、手持ちの紙幣を崩しておこう。』
お米と野菜を買い物かごに入れて、レジに行って500ルピー紙幣を見せる。
「ノーノー」
私には、それ以外財布には150ルピーしかないこと、カードも持ってないことをアピールするが、全く取り合ってくれない!(-_-)
本当に使えないんだ。
普段は決まり事やルールに全くルーズなインド人だから、今日くらい大丈夫って、インド人を甘くみていた。
実は今日11月9日は、アヌーの誕生日。ちょっと腕によりをかけて料理を作ってみようと思ったけれど、虚しく食材を入れた買い物かごはレジに置いたまま、立ち去る羽目に。。。ガーン。
それでも諦めきれない私は、私が唯一美味しいと認めるケーキ屋さんに立ち寄ってみた。
店員さんに500ルピーをかざしてみる。
『ノン、ノン』と、大きく首を横に振られる。
がっくりきたから、手持ちの150ルピーを使って、35ルピーのケーキ1個、30ルピーのコーヒーを注文して、一人自分でケーキを食べた。もう一個アヌーの分を買うと、帰りの交通費が危うい。
ケーキを食べながら、携帯でニュースを見て、びっくり!!
ドナルド・トランプが勝った?大統領!!?ひゃ〜(O_O)
これから日米関係はどうなちゃうの?
これは連日の大事件。
ケーキ屋でしばらく、これからの米印関係、日米関係、そして、これから新紙幣が出来上がるまでの数週間の生活について、考えていた。
『なぜ、インド政府は新紙幣が出来上がる前に、この作戦を決行したのだろう・・・』
『もしバスを乗り間違えても、手持ちの金で帰れるよね・・・』とも・・・。
家に帰って、2日前にうちの庭になっている大家さんからもらったパパイヤがあるのを思い出した。
今日はこれで誕生日をお祝いしよう。うん、これでいいや。
『 アヌー誕生日おめでとう!』
アヌーはサプライズとか考えるのが大好きだが、私は結構、面倒臭い派。m(__)m(すまない!)
サプライズ案に参加するのはもちろん楽しいし、人に喜んでもらいたいとも思う。でもね、私は根がガサツな為に、得意か不得意かというと、はい、不得意です♪
サプライズが流行って世の中の男性に負担が掛かってるような傾向もなんだかなって思う。だから、男らしさと女性を感動させられる演出ができるロマンチックな面を同時に求めれられている最近の(特に日本人)男性に同情している。
女性が心身ともにたくましくて、同時にすごくロマンチストだったら気持ち悪くない?
あれ、話が逸れてしまいました。そしてこれを書いていたら、ヨガの行く時間が過ぎてた!ご飯、何にしよう・・青パパイヤカレーじゃ、シャレにもならない。
追記:
このブログを上記まで書いたところで、アヌーの同僚から、電話がかかってきた。
「めぐみ、これから10分後に、バス停で待っててくれる?車で迎えに行くから!それから、この件、アヌーには連絡しちゃダメよ」
「・・・・!(◎_◎;)へっ?10分後??・・・うん、頑張る」
そう、これが、インド人。モディもモディなら、インド人は大体みんな、こうなのだ。
慌てて、服を着替えよく分からないまま、バス停で車を待つ。
迎えの車には四人のお友達がいて、ケーキが用意されていた。
「アヌーにサプライズするからね!ケーキとめぐみでダブルサプライズ!」
アヌーをびっくりさせる前に、私もびっくり。
彼らは、私を研究所に連れて行き、ここで隠れろと。
しばらくすると、研究所のアヌーの同僚、後輩、教授が20名ほど集まってきた。
「サプラ〜イズ!!」
私が飛び出すとアヌーがのけぞって、驚いた(笑)
みんな、毎日研究が忙しいのにありがとう。
ケーキ屋で一人でケーキを食べたことを少し反省 しつつ、今日2個目のケーキを味わった。
こうして、金がない、食材がない、ケーキがない私は、サプライズを企画できるお友達によって助けられたのであった。
『サプライズはいいよね〜♪』
でも、私がヨガに行っていたら、この計画は成功しなかったんだよね。偶然たまたま、ヨガをサボったのに。。。
なんだろう、無計画のようで最後になぜか辻褄が合うことが多い、インド。