南インド、ケララでかなりveggyなhealthy life

インド人に嫁いだ日本人から、読んだ方が「私もインドに行ってみたい!」って気分になるような情報を発信してきます。

インドの病院事情 ユリアの発熱の経験から パート2

前回の続きです。
 
・・・・・ユリア、発熱7日目にして、とうとう病院に行き、血液検査をして自宅で検査結果を待っています。
 
ユリアは解熱剤の効果で一気に熱が下がり、こんこんと寝ている。
おでこが冷えていて、こんなに冷えていいのかと言うくらい。。。
 
血液検査の結果がメールで届きました。
白血球数が22000!(平均4000~9000)
 
アヌー「これはやばいな・・・」

アヌーやアヌーの家族は検査慣れしているのか?インド人が数字が強いのか?

血液検査の平均値とかと比べなくても大抵の数値を覚えているのがびっくり。

午前中に診てもらった先生から電話で「即入院。私が受け入れ先を用意するから」と言われる。
驚き焦る私達。1時間後に病院に来いというので、慌ててパッキング。
 
そんなに異常値なの??
 
 
夜7時にこの先生が担当をしている総合病院の救急窓口で受付を済ませ、病室へ。
病室は家族で泊まれるようになっていて、シャワー、トイレ付き。赤ちゃん用のベットではないものの、8畳くらいのスペースがあります。
(この点は日本の病院と大きく違うところですね。大部屋で親戚が大勢来ても大丈夫な作りになっています。)
 
ちなみにインドではガバメントホスピタルとプライベートホスピタルなど、金額もピンキリです。ガバメントは安いけれど、設備がいまいち、プライベート高級なところは本当に高い。今回は先生が選んだので選択肢がなかったのですが、多分中くらいのプライベート病院で、設備が割といいらしい病院に入院しました。
 
早速、部屋に着くなりよくよく説明もないまま抗生物質の投与の準備が始まる。この注射は数日に渡る為に、ユリアの手の甲に針が刺しっぱなしになる。。。見ていられなくって泣きそうになる私。

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「目をそらすな。直面するんだ!メグミ!」と叫ぶ、アヌー。
(アヌーはとってもエモーショナルな人です。)
ここで注意です。インドの一般的な病院ではインフォームドコンセントなどという概念、ガイドラインなどは全くない。
なぜこの治療をするのか、どのくらいの期間するのか、副作用はあるかは全く説明なし。これ今回、相当やばいと思いました。
 
病室で少し考える時間があった私達、説明のないまま抗生物質を打たれるのは怖い。
そこでアヌーが「入院について少し考えさせてくれないか。」とナースに相談したところ、先生がやってきて
「これは緊急なんだ。赤ちゃんにもしものことがあったら。・・・」と被せてきた。
見ているとどちらかというと脅かすに近い。。。
 
ここで抗生物質の名前を確認しました。
MICACIN(アミカシン)100mg(50*2回)
AUGMENCIN(オーグメンチン)900mg(300mg*3回)
つまり1日5回の注射を打たれることになる。
 
アヌーはその後自分の友人の医者や関係者などに電話をして相談をするとこの抗生物質の手順は
インドでは一般的らしく、大丈夫、大丈夫と言われる。
 
それでも、ネットで調べる限りこの2つどうやらかなり強めの抗生物質みたい。
アヌーは心配性だし、仕事柄この手に少し詳しいので、白血球数だけで細菌感染が見られるからという判断をして、
とりあえず全般に効くという抗生物質を投与することにはかなりの抵抗がある。
ウイルスの可能性は疑わないのか?
 
ユリアの病気がウイルス感染の場合、抗生剤は全く無意味になるから。
 
3日目、アヌーに頼まれ日本の小児科の先生でオンライン診療してくれるところを探して相談をする。同時に知り合いに小児科の先生のアドバイスをもらえないか聞いていった。
 
すると3〜5日目の間に約4名の小児科の先生の話を聞いたところ、口調は違っても共通したのはアミカシンは小児にはキツイから止めるべき、日本では使用しない薬だということ。
3日、4日の時点で再度血液検査をして白血球数とCRP(体内の炎症を調べる数値)を確認しなきゃとのことでした。
 
4日目、朝の回診の時に、先生に血液検査、尿検査をお願いしてみると、「ダメダメ、結果を知るにはまだ早い」
「大丈夫この薬はSafestの薬だから」「僕はUKで10年医者をやっていたんだからね」、と一方的。
アヌーはこの状態でも先生への尊敬への姿勢を崩さない。
日本でもそうかもしれないけれど、インドの地位のある人はめちゃくちゃプライドが高い。そして、話し合いの時に冷静さを失って喧嘩しても、良いことは無いとこれがインドでの生きるすべといつも言っている。
 
私は今まで日本に暮らしていて先生を真っ向から疑うってことはあまりなかった。もちろん、
いまいちな先生もたくさん出会ったし、日本の病院でも治療ミスはあると思う。が、それでも最低限の治療の安全は保証されていた気がする。
ここまで、患者が知識と情報を持っていないといけないんだ。。。
 
このままでは、日本では使用しない強い抗生物質が7日間続くことになる。どうしよう。
 
その後、私たちはどうしたかというと・・・ユリアの尿を自分たちで取って、アヌーが別の検査機関に持っていって、
腎機能と肝機能に影響が無いかという数値を調べてもらいました。