インドの恋愛事情、結婚事情 パート2〜見合い結婚のシステムもやはり大変なことたくさんあるんです〜
こんにちは。
前回、インドの恋愛事情、結婚事情パート1を書いたので、すぐにパート2を書きたいと思います。
振り返ると今まで”パート1”で終わったテーマがいくつかあって、自分で忘れてしまっていると言う・・・(^_^;)ちゃんと管理できてないことを反省。
さて、私と娘が6月末に日本からインドに帰ってきて、7月も半ば、久日ぶりにインドの女友達と再会しました。
会って早々彼女の口から出た言葉は、
友人:「私、結婚ダメになったの。離婚することになったの」
私&アヌー:「えっつ、えーっつ!?」
彼女は去年の12月に結婚式を挙げたばかり。それはそれは盛大な式で、感動したものです。
彼女達の結婚は、親達の決めたアレンジマリッジ(見合い結婚)。
大学教授をやっていたお父様の知り合いのツテで、相手を見つけ親同士が話し合い、それぞれの子供(本人)に話を勧め決まりました。
彼女の夫にあたる彼は、当時から現在もアメリカで働いていて婚約の時に戻ってきて、お互い初めて会い、結婚後は彼女が彼のいるアメリカに行って一緒に暮らすと言う話になっていました。
結婚が決まったのはちょうど去年の今頃。
オシャレでカジュアルで誰とでも仲良くなれる彼女は本当は恋愛結婚に憧れを持っていたものの、やはり親の希望に背くことは出来ないとこの見合い話を受け入れることにしたのと言い、それでも結婚とアメリカ行きには喜んでいたようでした。
彼とも何度か電話で話をしたら、いい感じだったと。
私達もそんな嬉しそうな彼女の様子に幸せな気分になりました。インドではなくアメリカと言う国が彼女には合っている感じがするし、結婚して2人の新しい生活が始まったら、人生の新しいステップだね、と。
彼女に何があったのか?
婚約が決まった当時、結婚は去年の12月、今年の3月頃にはアメリカに行く予定という話になっていました。ですが、結婚式後、1、2月に私が彼女にアメリカ行きの話を尋ねると、
『どうやらビザの取得に手間がかかっているらしい』
『インドの書類は色々集めるのが大変だから』
『彼が冬の厳しいミネソタ州からまだ過ごしやすいワシントン州に引っ越してから呼ぶことになった』
そんな話を聞いていました。
確かに移住には色々手続きがありそうだし、特にインドの書類の面倒くささは大変なことを身をもって知っていたので、『そうなんだ〜』と言う風に受け取っていました。
結局、インドから帰ってきた久しぶりの再会でその日彼女から聞いた話で分かったことは、
『彼がそもそも結婚に興味がなかった』
『結婚前後も、時差を理由に彼女とほとんど連絡を取っていなかった』
『ビザの手続きのこと、ワシントン州への引っ越しのこと、全部嘘だった』
『彼の親も、自分の息子が結婚に興味がないことを知っていたけれど、結婚すれば彼の考えも変わるかと期待して、強制的に結婚するように仕向けた』
『もしかしたら金目当てだった』
『もしかしたら、もしかしたらゲイかもしれない』
インドの古い慣習で今も残っているダウリー。
結婚の際は女性の家族が結婚式にかかる費用を全部負担すると言うもの。
特に、彼女はムスリムで、ムスリムのお金の掛け方、ダウリーの大きさはヒンドゥーやクリスチャンよりも負担が大きいと言われます。
結婚式費用だけでなく、車や土地、金までも夫側の家族にあげたりすることがあり、時々ここのお金を期待しての家族ぐるみの詐欺もあると聞きます。
ただし、インド社会は意外にも女性の権利が非常に認められていると言うか、女性優位の法律があります。
もしも、裁判所でこの結婚自体が詐欺と認められた場合、また離婚に至る際に夫側の不貞行為、暴力、なんらかの理由が認められたら、そのダウリーの何倍のお金を夫側が支払わないといけないことになっています。
問題は、やはりインド。この訴訟(どんな訴訟案件も)時間がすっごーーーくかかる。
5年じゃ終わらなく10年くらいかけてようやく認められることもあるとか。(T ^ T)
裁判所で働く人もインド人。なんでも手続きが時間がかかるし、みんな残業とかしなそうだし。
彼女からその話を聞いた時に、真っ先に私は
『そんな男、訴えたらいい!家族みんな痛い目に合うべきよ!』
と言ったけれど、彼女の家族と向こうの家族で話し合いは済み、渡した金や土地は返してもらうと言うことで話し合いはついたとのこと。
彼女はこの件で、この先何年も悩みたくないし話もしたくないそう。
『それでも結婚費用が返ってこないじゃん!(怒)』
私もアヌーも一緒になって、ムキになったけれど、アヌーは察しが早いと言うかインドのこう言う話をたくさん知っているからか。
「Lets move on(うん、前に進もう)」
と言っても腹の虫が治らない私。
彼女は結婚後、アメリカ移住を控え、大学の英語講師の仕事を退職。そして、実家がその大学から近かったと言う理由もあるし、近所の噂のタネにもなりたくないと言う理由で、家族で引っ越しを余儀なくされた。
こう言う泣き寝入りみたいなの私、すっごく嫌いなんですけど!!
でも、インドで正義を振りかざしても、不条理ばかりが横行するインドでは、ただただ自分か疲れるだけ、そんな話をアヌーと彼女からされたような気がする。(・・・頭にきていてあんまり耳に入ってこなかった)
今、彼女はカナダ行きを目指していると言う。毎日、絵を描いたり、ドライブをしたり、お買い物を楽しんだり。
そして彼女の両親は、それでも他の相手をと相手探しを再スタートさせたと言う。
カナダ行きには、あまり賛成ではない。
親の想い、愛、娘には十分伝わっていて、親をがっかりさせたくなかったからこう言うことになったのに、やはり社会システム、慣習の考え方はなかなか変えられない。
彼女はまだまだ20代。いろんな出会いがあってふさわしい人がきっとどこかにいると思うんだけど。
ちょっと羽ばたかせる時間を与えてあげてもいいんじゃないかな ぁ。
関係ないですが、写真をいくつか。
トリバンドラムに来たらオススメしたいお店と薬局。
マハチップスは地元で有名なチップス屋さんです。