南インド、ケララでかなりveggyなhealthy life

インド人に嫁いだ日本人から、読んだ方が「私もインドに行ってみたい!」って気分になるような情報を発信してきます。

"Do you know Masanobu Fukuoka?"(自然農法家、福岡正信を知ってる?)

インド、ケララに来て生活を始めて、しみじみ思うこと、本当に有難く思うことは、”日本人というだけで、好かれている”こと。

 

まだ、何も話してもないのにある一定の評価を受けているのは、すごいことだなと思います。インド人との最初の会話ではみんな揃って、自動車メーカーや電機メーカーの名前を列挙したりします。

それは日本の技術力や、商品の品質・安全性の高さが大きく影響していて、この産業での1〜2世代前の日本人の努力がこうして今、絶対的な信頼という形で私達が恩恵を受けているのだと思うと、改めて頭が下がる思いがします。これを、自分のアイデンティティーかのごとく拠り所にしないように、私も日々前に進みたいと思っているところではあります。

もちろん、科学技術の世界だけでなく、日本人の国民性を示す色々なポジティブなニュースが流れて、知られているのは嬉しいことですね。

 

ただ、まだまだ、「ジャッキーチェン」とか「カンフー」とか「日本人は生きているイカやタコをつかんで食べるでしょ?」「犬も蛇も食べるんだっけ?」とかいろんな誤解もされていますが・・・(−_−;)

 

さて、前置きが少々長くなってしまいましたが、夫(アヌー)が日本人を評価する時、尊敬してやまない日本人がいます。その人が、「福岡正信」。

 

日本にいる頃から、「Masanobu Fukuokaの本を読んだことがあるか?」「僕のお父さんも、知り合いもみんな彼を尊敬しているんだ」って言ってました。

 

私「・・・・・えっ誰、それ?」

夫「ガーン(・_・;、知らないの??」

 

当時、私は全く知らなかったのですが、私が知らないことにアヌーが驚いたのにもびっくりしたのを覚えています(笑)

 

福岡正信氏とは、自然農法の大家であり哲学者。

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化学肥料を使わない、斬新な農法を実践された海外では非常に評価の高い方です。

https://ja.wikipedia.org/wiki/

 

彼の農法や哲学の本は、海外でも翻訳され広く読まれ、砂漠の緑化にも力を注ぎ実際に本人自ら現地へ赴き指導も行ったという、すごい人です。

 

2週間前、夫の実家コーチに2人で訪れた時、夫が「会わせたい人と見せたいところがある」とワクワクした顔で言ってきて、近所のお宅に私を連れて行ってくれました。

そのお宅には半裸のおじいさんが。(インド人のおじいちゃんは自宅ではほぼみんな半裸なのです。)

 

おじいちゃん:「おう、Masanobu Fukuokaと同じ日本人か?これは光栄だ。Fukuokaを知ってるか?私は、彼の本からたくさん学ばせてもらったんだ。」

私:「はい、もちろん知ってます。でも本は読んだことないです・・・」

おじいちゃん:「ほう、この本知らないの?」

 

それからアヌーが”畑を見てもいい”とおじいちゃんにお願いして、連れて行かれたのはその家の屋上。えっ、屋上?

なんと、そんなに大きくないおうちの屋上には、たくさんの野菜と果物が見事に共存した畑がありました。

キュウリと、瓜と、ほうれん草と・・・

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ココナッツの木も、バナナの木も、マンゴーの木もある!(o_o)

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この畑、すべて化学肥料を使わない、福岡式オーガニック農法で作ったそうです。

ほとんどの野菜と果物はここで取れるから、自給自足。

さらには近所の人が買いに来て、喜んでもらっているそう。

 

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夫婦で一緒に畑を見ているそう。

「わざわざ遠くに畑を借りたり、新しく土地を買ったりしなくていいから、いいじゃろう。まぁ、土地を買う金がなかったんじゃがな(笑)」というようなことを言ってました。

 

「インド人は信じられんから、インドの野菜屋もスーパーも信じられん。金を儲けるために、たくさんの化学肥料を使って、体の害も環境の害も考えてないんだ。自分で作らないと。」

 

これは、考えさせらましたね。。。自分が農業をやるということではなく、自分がインド人でもそのインド人を疑って、自分で日々研究するという姿に・・・。

日本人は真面目だし日本の技術やこだわりはすごいから”間違ったことはしない”でしょう。安全でしょう。ってそんな考えが自分の元にあることに気づいたし、その”間違ったこと”っていうことの本当の意味も知ろうともしてなかったなぁ。

 

このおじいちゃん、福岡式農法での畑が有名になって、ケララ州の雑誌や新聞でも記事になったくらい。

そして、マラヤラム語の雑誌に日本人の名前。こんなところでも日本人が尊敬されているなんてとても光栄なことです。

 

このスペースでこの収穫量。これなら東京や都会暮らしの家庭でもできそうな感じですね。

帰りには、畑のレモンを買って帰りました。(買ったと言っても超安い)

そしてこのレモン最高!もちろん皮も食べれます。

 

インドのレモンの木はこんなの。小さくてまん丸。インド人はこのレモンジュースが大好き。

 

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実は、私が東京にいた時も田舎の鹿児島から畑で採れたたくさんの野菜や果物を送ってもらっていて、時期になると無農薬の甘夏やみかんを毎日のように食べていたなぁ。

野菜や果物が安全で、健康で美味しいってとても大切だって思うこの頃。

 

早速影響された夫、アヌー、トリバンドラムに帰ってくるなり、オーガニックショップでほうれん草の種を購入。そして、庭に蒔いてみる。というかほうり投げてた。

(大丈夫かなぁ・・)

 

1週間後・・・・

 

「全然、芽が生えてこない!Why?」

 

これは、かなり前途多難そうだけど、少しずつアヌーの夢の自然農法畑完成への道に進んでいます?