天井が抜けた!!(The ceiling fell down!)
日曜の夜の帰宅の途、私たちの家まで100メートルの角で、数台のオート(インドの小型タクシー)がお客さんを乗せて立ち往生していた。
いつものように、相手にせずさーっと通り抜ける義弟、何かあったのか聞かずにはおれない、夫、アヌー。
聞くと、なんと目的地は私たちの家だった!!2階に住む北インド出身のクリシュナのご家族だ。『すぐ先ですよ〜、』と案内する。
彼は、11月23日トリバントラムのお寺での結婚式を控えている。
彼の家族とお相手の家族の御一行がはるばる北インドからやってきたのだ。
彼の家族、親戚は彼の家、つまり私たちが住んでいる家の2階で1週間過ごすことになる。新婦の家族、親戚はここからすぐ近くの家で暮らす。クリシュナが一部屋借りたらしい。1週間の為に、1ヶ月分の家賃を払って・・・(・・;)。
確かに、総勢2、30人の人を新郎1人が段取りするとなると、そっちの方がてっとり早いのか。
ドッドッドッドッ・・・・・
振り返るとオートがさらに10台くらい連なって後ろからもやってくる。
そして、小さいオートから4、5人出てきたかと思うとさらに大きな荷物も現れる。家の前が一気にお祭り状態。
アヌーや弟が荷物を運ぶのを手伝っている間、私はキッチンで支度しておいた夕食を温めていたその時!
バリバリバリバリッ
家の中ですごい音が鳴った。キッチンから出ると、なんと
天井が落ちてきた( ̄◇ ̄;)
私たちの家は1軒屋を改築している為、2階へ上がる階段部分を板で塞いでいる。
それが、抜けた。
弟とアヌーが部屋に入ってきた。
「いたずらっ子が、柵を越えてこの板に乗っちゃったらしいよ〜」
「これがインド。この1週間まだまだ、なんかありそうだね」
笑ってる。(・_・;
2階からも笑い声。
子供が落ちなくてよかったとか、下に誰もいなくてよかったとか、この穴どうしようとか、この一瞬で私は色々頭に浮かんで、ショック状態だったのに。
しかも、2階からの笑い声に、額の血管が浮き上がって切れそうになったのに。(笑ってる場合か!(怒))
新婦側の家族を借りた家まで送って戻ってきたクリシュナだけ、私と同じ反応を見せた。
「((((;゚Д゚)))))))、誰も怪我はない?大丈夫?えっなんで?」
引きつってる私とクリシュナのところにアヌーがやってきて、
「全〜然、問題ない。クリシュナは結婚式だけのこと考えてればいいから」
このクリシュナとは、よく食事に行ったり、映画に行ったりとても仲良し♪
しかも、詳しくは書かないがインドでは珍しい訳あって再婚。今回は全て順調に滞りなくいって欲しい。
・・・・やっぱり、彼の名誉の為、添えることにする。
前に結婚した相手が結婚後、地元から離れたくないと言って、同居を拒み1度も彼の顔も見に来ることもしなかったと言う。ちなみに、親が選んだ相手でクリシュナに選択権はなかったのです。。。。
『そうだ、今は、彼の幸せを最優先にしなきゃ。』
というわけで、しばらく生活音は筒抜けだけど、我慢しよう。
私にもインド人の寛容さが備わってきたかな♪(良いのか悪いのかわかりませんが)
翌日月曜日、早速早朝から、生活音が聞こえまくる。さらに、なんだかお香の匂いもしてきたぞ。
生活音はともかく、おじちゃんの痰を吐く音をどうにかして欲しい。(ノД`)・゜・。
アヌーは誰かが吐いてるかと思って、目が覚めた(笑)
さて、今日から英語学校の2クール目。いざ出発しようという時に、念のため学校に電話しようと思った。念のため、念のため。
私:「今日から次のコースが始まるんですよね?時間は10時半でいいですか?」
スタッフ:「いや、そのコースはまだ決定ではなくって。」
私:「は?前回のコースの最終日に、次のコースは21日予定。何かあったら電話するって言ったじゃないですか?なんで電話してくれないの?」
スタッフ:「え〜だから、そのコースの日時が決まったら、電話しようかと」
違うだろ!(怒)
日時が決まるのを待つ前に、先に言った発言の訂正の連絡をしろ!
スタッフ:「あっ、でも9時半のコースはやってますが・・・・」
完全に間に合わないだろ!あと10分で9時半だろーが!!
アヌーが駆けつけ、抱きしめて、私の怒りを鎮めようと頑張る。(笑)
「カームダウン、カームダウン、落ち着け〜」
”インドあるある”
インド人は基本、謝らない。
ことを重大事と捉えない。
日本のサービスと比べてはいけない。
日本は、30メートル四方の道路の陥没を1週間で元通りにしたと言うけど、きっとこの天井を直すには1ヶ月以上かかるかも。
ふ〜、こんな時には、味噌汁と梅干しですな。
お昼に一人で日本食。落ち着くわ〜。
夕方、クリシュナのお姉さんが、お皿いっぱいのスイーツとスナックを持ってきてくれた♪
綺麗なサリーをわざわざ着てくれたのかな。
お腹がかなり出てるけど、『2人目ですか?』と聞くのはやめておこう。
念のため、念のため。
夕方、アヌーから電話が入る。
アヌー:「は〜、今日はすごく心穏やかに仕事ができるよ」
私:「なんで?」
アヌー:「だって、夜、家に君が一人ぼっちじゃないでしょう。しかも、何かあっても穴のおかげで、すぐに助けが呼べる♪ 君の心配をしないでいいからね。ピースフル♪」
私:「・・・・・」
これを価値観の相違と言わず、なんと言おう。
まさか、この天井の修理をしないわけじゃないだろうな・・・。